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全国の自治体でおこなわれている健康増進活動の取り組みを紹介しています。
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埼玉県

「埼玉県方式」の予防プログラムで糖尿病重症化を防ぐ! 市町村への「人」「財政」「ノウハウ」の3つの支援

スクリーニングや通知作成は民間事業者を活用


受診勧奨対象者の抽出作業については、各市町村が、実際に特定健診やレセプトのデータを持っている県国保連と協定を締結し、県国保連は民間事業者にデータのスクリーニングや通知類の作成作業を委託しています。
なお、具体的なフローは次のとおりです。

①民間事業者:受診勧奨者名簿を市町村に送付
②市町村:一部対象者の除外などの確認を行った上で名簿を民間事業者に返送
③民間事業者:市町村が確認した名簿を基に対象者ごとの健診データが印字された通知を作成して市町村に納品
④市町村:追加の除外対象者を除くなどの作業を行い、最終的な対象者に受診勧奨の通知などを発送


新規受診者は予測値の2.2倍! 保健指導参加者のHbA1cも改善へ

平成28年度(40市町が実施)の受診勧奨の成果を図に示しています。受診勧奨前の未受診者が4,222人で、受診勧奨をしない場合の新規受診者数の予測値が281人だったのに対し、実際には605人が新規に受診されており、予測値に対して実績は約2.2倍という結果でした。
同じく平成28年度の保健指導の成果ですが、保健指導の参加者707人において、HbA1cの平均値が7.1%から6.9%に改善していました(不参加者は7.1%から7.2%へ悪化)。また、継続支援を実施できた214人の方のHbA1cは保健指導終了時の6.9%を維持していました。
将来的には、糖尿病性腎症による透析導入者数に与える影響など、医療費も含めて評価していきたいと考えています。


息の長いフォローアップで良好な生活習慣の継続を!

今後の課題は、第一に事業の検証です。限られたデータながら、これまでの取り組み結果を内部で検証し、対外的にも発表してきました。今後、さらにデータを蓄積し、医療費の面も含めて客観的、学術的な検証を行ってまいります。

第二に、県をあげて糖尿病性腎症重症化予防に取り組むことです。平成29年度からは、県内63全市町村で取り組みを開始しました※2。協会けんぽ(全国健康保険協会)埼玉支部でも平成27年度からすでに取り組みが始まっています。その他の保険者にも取り組みの実施をお願いしたいと考えています。

第三に、効果的な対策を継続することです。受診勧奨を受けた方が中断することなく受診を継続し、保健指導を受けた方が引き続き良好な生活習慣を保っていく必要があります。このためには、息の長いフォローアップが欠かせません。
今後も引き続き、埼玉県医師会や埼玉糖尿病対策推進会議の先生方、地域のかかりつけ医や市町村などと連携し、健康寿命の延伸と医療費適正化に向けた糖尿病性腎症重症化予防の取り組みを充実させてまいります。

※2 平成29年度埼玉県糖尿病性腎症重症化予防プログラム実施市町:47市町、独自事業実施市町村:16市町村。平成30年度埼玉県糖尿病性腎症重症化予防プログラム実施市町:49市町、独自事業実施市町村:14市町村


埼玉県はこんなところ


埼玉県は、全国で5番目に人口が多い県だよ。県庁所在地のさいたま市は、Jリーグの浦和レッドダイヤモンズと大宮アルディージャの本拠地。ワールドカップ会場にもなったサッカー専用スタジアム「埼玉スタジアム2002」もあるよ。西部エリアには小江戸として知られる川越の蔵造りの町並み、秩父エリアには温泉や国指定の名勝・天然記念物でもある長瀞渓谷、東部エリアには県名発祥の地といわれる埼玉(さきたま)古墳群など、県内にはいろんな魅力があるんだ。



熊谷うちわ祭

250年も続く熊谷の伝統的な夏祭りで、当地に鎮座する八坂神社のご祭礼なんだ。「うちわ祭」の名称の由来は、夏の祭礼で配布されていたうちわを原点として、明治35年頃より、料亭「泉州楼」の主人がうちわを配付したことにあると語り継がれているんだ。祭りの形態は少しずつ時代にあわせながら変化しているけど、熊谷人の心意気は脈々と今も受け継がれていて、今や関東一の祇園として発展しているよ。


草加せんべい

日光街道の宿場町として栄えた草加は、米どころでもあったんだ。草加せんべいは、街道にある旅人向けの茶店で考えられ、旅人の間食として人気になったという伝説があるよ。草加せんべいは、100%うるち米を使い、昔ながらの製法で作られているんだ。