全国の健康増進活動を発信「社会にひろげる予防医療!」

企業・健保組合での 活動事例

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全国の企業・健保組合でおこなわれている健康増進活動の取り組みを紹介しています。
ぜひとも、皆さまの企業・健保組合での活動の参考にしてください。記事は50音順(企業名)やキーワードでの検索が可能です。

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株式会社イトーキ

職場で健康増進!
オフィス環境で「ココロとカラダ」の健康づくり!!

株式会社イトーキは、2014年11月に、厚生労働省が主催するスマート・ ライフ・プロジェクト「第3回健康寿命をのばそう!アワード」において厚生労働大臣優秀賞を受賞し、社員の健康に対する会社の姿勢に注目が集まりました。しかしながら、同社が社員の健康に留意し始めたのはその2年以上前。ワークサイズ(Workcise)は「働きながら健康増進」を会社として提唱していこうという社員からの発案がきっかけだったそうです。その後も、社員が「イキイキ働く」ことを目指し、オフィス環境の改善を中心に、さまざまな取り組みを実践しています。今回は、代表取締役社長の平井嘉朗さん、健康経営推進委員会事務局の岩下真理さんと植田真理さんにお話をうかがいました。


オフィスにおける「健康」に注目!(代表取締役社長 平井嘉朗さん)

イトーキでは2012年、東京都中央区に東京イノベーションセンター「SYNQA(シンカ)」と呼ばれるオフィスを開設しました。SYNQAは、企業の枠を超えたオープンイノベーションを実現することを目的としております。このオフィスをつくるにあたり、職場の環境で重視すべきことを改めて見直したところ、「生産性」などと並んで「健康」というキーワードが浮かび上がったのです。きっかけは、ソリューション開発部門の社員が目にしたニューヨークタイムズの記事でした。そこには、座っている時間が長くなるほど生活習慣病になりやすいという研究が紹介されていました。「これまでのように快適に座れる椅子を提供するだけでは、逆に健康を損ねている可能性がある」。その社員の挙げた一声で、皆がオフィスにおける健康に目を向けるようになったのです。


働くことそのものが運動になる仕掛け ワークサイズ(Workcise)の導入

職場における健康を考える中で、「ワークサイズ(Workcise)」という概念が考案されました。Work (働く)とExercise(運動)を合わせた造語です。会社員の多くは、1日の約1/3を働くことに費やしていますが、「働く=座り続ける」など、不健康なイメージが先行していました。そのイメージに対して、「働きながら健康になれる」ことを提唱しようと、文字通り、働くことそのものが運動になるようにさまざまな仕掛けをオフィスに施しました。

例えば、オフィスの床に、身長ごとにやや大股で歩けるような目印を描きました。この歩幅で歩くと消費エネルギーは、普段の約1.5倍に増えます。また、オフィスでの歩数が増えるよう、複合機の数を減らしました。同じ理由で個人用ゴミ箱も廃止しました。ゴミは各自、ゴミステーションまで持っていかなくてはなりません。もちろん快適に歩いていけるよう、レイアウトも工夫しました。さらに立ったままでも働けるよう、昇降式のデスクを用意しました。このような試みは、企業の規模にかかわらず、多くのオフィスで採用できる方策ばかりです。私自身も、積極的に取り組んでいます。例えば、私は全ての業務を100%スタンディングで行っています。ほとんど座ることはありません。さらに始業前には部屋に備え付けられたフィットネスマシーンを使ったストレッチを欠かしません。社長室はガラス張りですので、社員やショールームに来場されたお客様は、その姿を目にすることになります。「健康経営」に率先して取り組む社長の姿勢を、しっかり示せているのではないでしょうか。

健康経営推進委員会の発足で新たなチャレンジを!