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企業・健保組合での 活動事例

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全国の企業・健保組合でおこなわれている健康増進活動の取り組みを紹介しています。
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キヤノン株式会社

良質な睡眠が健康をつくる!
睡眠を切り口にしたアプローチでメタボ社員が減少!

睡眠状態を計測して睡眠を「見える化」、睡眠の質の改善でメタボ社員が減少!

一方、二次予防の睡眠個別支援では希望者に睡眠計を貸し出し、睡眠状態の「見える化」に取り組み、そのデータをもとに2回に分けて個別支援を行いました。最初の保健指導では測定結果を共有し睡眠改善のために取り組むべきことを決め、参加者が各自で生活改善を実践。2回目の保健指導では、睡眠の状況と睡眠改善に対する取り組み状況を確認しました。
このように多くの参加者が前向きに生活改善に取り組んだ結果、実施後のアンケートでは「睡眠の質の改善」や「仕事への集中力が高まる効果」がみられました。また、「眠れていない」という漠然とした不安を抱えていた人が、自身の睡眠状況を確認したことで「実は眠れていた」という安心感に変化したことも、睡眠の質の改善につながったようです。
さらに2017年からは、SASの重症化ハイリスク者を対象とした個別支援である「SASプログラム」を展開。メタボに該当する40歳以上の社員に参加者を募り、希望者約100名にSAS簡易検査装置を貸し出して、測定結果をもとに個別に睡眠保健指導を行いました。快眠のための生活習慣のアドバイスのほか、SASが疑われる社員には睡眠専門の医療機関への受診を勧めた結果、参加者のメタボ割合が約3割減少し、半数以上の参加者でBMIや血圧などの数値の改善がみられました。


睡眠の改善がメタボ改善につながることは予測していましたが、想定以上の成果に私たちも驚いています。睡眠保健指導に当たった保健師からは、メタボの社員にダイレクトに「体重を減らしましょう」と言うよりも、「質の良い睡眠をとるために、首周りの脂肪を落としましょう」と指導するほうが受け入れられやすく、前向きにアプローチできるという声が聞かれました。
また、快眠キャンペーンを実施する際には保健指導レベルの標準化を図るために、グループ全社の産業保健スタッフが睡眠保健指導について学び、スタッフのスキルアップに力を入れたことも成果につながった要因だと思います。キャンペーン終了後も睡眠計やSAS簡易検査装置の貸し出しを行っており、今後も睡眠を切り口にした健康支援を継続していく考えです。


健康経営は特別ではなく、当たり前のこととして取り組むもの

キヤノンで長年、社員の健康づくり支援を行ってきて感じるのは、健康経営は特別なものではなく、地道な働きかけを継続することで少しずつ積み重なっていくものだということです。もちろん景気や業績の低迷期は、健康づくりにだけ予算を割くわけにはいきません。それでも創業期から受け継がれている「健康第一主義」は代々の経営陣をはじめ、人事担当者や産業保健スタッフにも浸透しており、いつの時代も当たり前のこととして健康支援活動を力強く推進してきました。その結果が2019年の「健康経営銘柄」選定や、2017年から3年連続での「健康経営優良法人」選定という評価につながったのだと思います。


今後も、数多くの医療機器・医療システムを扱うヘルスケアカンパニーとして、キヤノン式の健康経営をより高めていきたいと考えております。例えば、当社の技術や機材を駆使して健康データを分析して社員に還元するとともに、そのデータを日本の医療費抑制に役立てるといった、ダイナミックな仕組みづくりができればと夢を描いています。また、キヤノン式健康経営で培ってきたノウハウを他の部署やグループ会社と共有し、新しい事業を展開することで広く社会に貢献していきたいと思います。

キヤノンはこんな会社!

キヤノンの歴史は1933年、「自分たちの手で世界一のカメラをつくりたい」という想いを持つ同志が集まって、「精機光学研究所」を創設したことから始まったよ。1936年には国産初の高級35ミリカメラ「ハンザキヤノン」を発売し、カメラメーカーとしての第一歩を踏み出したんだ。1937年に「精機光学工業株式会社」が設立され、この年がキヤノンの創業年になっているよ。1947年には「キヤノンカメラ株式会社」と社名を変更、現在の「キヤノン株式会社」になったのは1969年のことなんだって。創業から80年以上が経った現在は、カメラをはじめとする映像機器や事務機器、医療機器、半導体露光装置など、さまざまな製品を製造・販売しているよ。


キヤノン株式会社 (https://global.canon/ja/)

本社:東京都大田区下丸子3丁目30番2号
設立:1937年8月10日
従業員数:25,891人(2019年3月31日現在)
営業品目:インダストリー(ネットワークカメラ、商業印刷用プリンター、半導体露光装置、有機ELディスプレイ製造装置など)、オフィス(オフィス向け複合機、レーザープリンター・複合機、大判インクジェットプリンター、ビジネスインクジェットプリンター・複合機など)、プロフェッショナル(レンズ交換式デジタルカメラ、放送機器、マルチメディアプロジェクター、X線CT診断装置など)、ホーム(デジタル一眼レフカメラ、ミラーレスカメラ、コンパクトデジタルカメラ、双眼鏡など)