さあ、予防医療!
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全国の健康増進活動を発信「社会にひろげる予防医療!」

自治体での活動事例

企業・健保組合での活動事例

全国の自治体でおこなわれている健康増進活動の取り組みを紹介しています。
ぜひとも、皆さまの自治体での活動の参考にしてください。記事は都道府県やキーワードでの検索が可能です。

愛知県蒲郡市

“脱メタボ”に挑戦!「100日間の体重測定」が市民の健康意識を変えた、全庁横断的な健康づくりの取り組み

目標の1万人突破のため、市長、副市長らトップもPR

最も苦労したのは参加者の確保です。事業名にかかげた「1万人」の目標は、市の人口の約8分の1にあたり、簡単に達成できる数ではありませんでした。そのため、事業について市民に知ってもらい、参加者を集めるために、市長と地域住民の懇談の場である「地域懇談会」や会議のあいさつなどで事業のPRをしました。また市民向けにチラシとポスターを作成して広報誌に折り込み、公共施設やスーパーなどに配布しました。

また、地元企業にもアプローチし、会社全体で事業に参加してもらうよう説明しました。参加者を増やすことはもちろんのこと、蒲郡市で働く、働き盛りの世代に健康を意識してもらうことが健康都市・蒲郡の実現につながると考えたのです。

市内の民間企業の理解と協力を得るため、従業員100人以上の地元企業をリストアップし、副市長や市民福祉部長などの幹部自らが企業を訪問し事業の趣旨を伝え、参加を働きかけました。自治体幹部の訪問によって、企業側も経営者や管理職が面談に対応してくださり、トップダウンで従業員の参加が促されました。

同時に、各課に所属するプロジェクトメンバーも、日ごろ自分の課でかかわっているグループや団体に事業をPRしました。保育園園長会や児童館館長会、老人クラブなど市の関連団体には、会議に健康推進課の職員が出向いて説明を行いました。幅広い世代の参加を求めて、市内の小中学校にも相談しました。小中学生は成長期であるため、体重測定を朝食摂取にアレンジし、“毎日朝ごはんをきちんと食べることで正しい生活習慣を身につける”という趣旨のもと「朝ごはん100日チャレンジ」に取り組んでもらうこととなりました。

このように、幹部とプロジェクトのメンバーがそれぞれの立場で行った広報活動が功を奏し、市民のほか、市内26企業・8団体と市役所の参加が得られ、成人の参加者は5,886人、小中学生6,478人と合わせ、目標の1万人を突破することができました。これは、蒲郡市民の約15%がこの事業に参加したことになります。

BMIが適正化し、「健康を意識した」と市民に高評価

参加者のうち、100日間を達成した人数は3,618人、50~99日間測定した人数を合わせると約7割が体重測定を継続していました。その結果、BMI(Body Mass Index:体格指数=体重[kg]÷身長[m]÷身長[m])18.5未満の痩せていた人と、BMI25以上の肥満だった人の人数が男女ともに減り、適正体重の人数が増えました。市役所側からは市民に向けて健康情報などを配信していたものの、食生活の改善や運動の推奨などの具体的な指導を行ったわけではありませんが、ご自分で体重を測って生活習慣とのかかわりを知り、健康を意識することで、痩せている人は適正体重まで増量し、肥満の人は適正体重まで減量したという結果につながったのだと思います。

市民からは「休日にごろごろして過ごすと体重にすぐ現れることがわかった」「健康を強く意識するようになった」という声が寄せられ、アンケート調査では9割以上の方が今後も「週1回以上体重を測りたい」と回答しました。

さらに、事業に参加した動機を分析すると、比較的健康に関して意識の高い中高年は事業の内容に興味を持って参加しているのに対し、20~30歳代男性など、それほど健康に気を遣っていない世代の半数以上が「周りの人から強く勧められたため」「あまり興味なかったが家族・知人に誘われたため」と回答しました。このことから、20~30歳代男性では家族や上司や友人など、周囲の勧めが参加を促していたことがわかりました。企業全体での参加は上司や同僚から勧められる機会を生み出している様子もうかがわれたため、職場での働きかけが特に重要であることがわかりました。

BMI 各区分の人数変化

参加者のうち3,240人のBMIの変化を分析すると、男女とも、BMIが18.5未満の「痩せ」の人とBMI125以上の「肥満」の人が減少し、BMI18.5以上25未満の適正体重の人が増加した

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脱メタボは単年度にして成らず! 工夫を重ね今もチャレンジ

こうした事業を通し、市役所の職員の意識にも変化がみられました。健康を意識するようになっただけでなく、プロジェクトチームのメンバーを中心にそれぞれの課が自分の持ち場でできる健康施策を自発的に行っています。例えば、消防や防災課は防災訓練を実施する際に、災害時に必要となる「体力」を意識してもらうため体力チェックを実施する、業務上つながりのある団体に健康づくり事業のPRを自主的に行うなど、主体的な活動につながっています。

蒲郡市市民福祉部健康推進課の石黒美佳子さん

「体重測定100日チャレンジ」は翌年の27年度以降も実施しており、27年度からは市の一般財源で事業を行っています。一時は参加者数の落ち込みもありましたが、28年度以降は改めて職員が地元企業を訪問し参加を求めるなど、地道な活動を続けています。29年度から新しいシステムを導入し、100日達成するのが1月上旬で「正月太り」の時期と重なるという市民の指摘に応えて、体重を調整する期間を設けチャレンジの期間をずらすなどの工夫を重ねて、新たに参加する人を一人でも増やすために各課がそれぞれ広報活動に取り組んでいます。

愛知県蒲群市はこんなまち

愛知県の南東部に位置する蒲郡市は、南は穏やかな三河湾に面していて、天然記念物に指定されている竹島とか、“風光明媚”な自然遺産もある観光交流都市なんだよ。海の幸に恵まれ、温暖な気候から果物の栽培も盛んで、特にハウスみかんの生産量が多いまちなんだ。三河湾周辺は三河湾国定公園にも指定されていて、春は潮干狩り、夏は海水浴を楽しめるし、海岸沿いには、西浦温泉、三谷温泉などの温泉地区が4つもあって、愛知県きっての観光地だよ。

  • 竹島竹島 長さ387メートルの橋で陸地と結ばれて、国の天然記念物にしていされている蒲郡のシンボル「竹島」。島の中心部には、日本七弁天のひとつである「八百富神社」があるよ!
  • 蒲郡みかん蒲郡みかん 三河湾の暖かな気候と、豊かな自然に囲まれて育ったおいしいみかんは、美人ぞろいの蒲郡のお姉さんたちへビタミン補給をしてるんだね。
企業・健保組合での活動事例